メトホルミンのダイエット効果
ビグアナイド系糖尿病治療薬であるメトホルミンは、近年は肥満改善薬すなわちダイエット薬として注目されています。 美容クリニックやダイエット専門クリニックなどで行われているメディカルダイエットでは、メトホルミンは非常に多く用いられているのです。
メトホルミンには非常に多くの血糖降下・ダイエット作用がありますが、インスリン分泌自体は増やしません。そのため低血糖リスクが低く、副作用も少ないので、比較的安全なメディカルダイエットとしてとても人気があります。😊💪💪💪
メトホルミンは、肝臓での糖新生抑制、筋肉・脂肪組織での糖の取り込み促進、小腸における糖吸収抑制など様々な作用によって血糖をコントロールします。 これらの作用が血糖コントロールだけではなく体重減少を引き起こすのですが、ダイエットに繋がる主な働きを以下にまとめました。
太りにくい体質に導く
正常な方では、食後に血糖値が急上昇するとインスリンがより多く分泌されます。インスリンには余分な糖を脂肪として体内に蓄える働きがあるため、血糖値が急上昇しやすくなると脂肪を溜め込んで太りやすくなってしまいます。メトホルミンには消化管での糖の吸収を抑え、血糖値の急激な上昇を防ぐ働きがあります。そのため、インスリンが適切に働き、太りにくくなる効果があります。
脂肪を燃焼させながら筋肉分解を防ぎ、引き締まったスタイルを作る
激しい運動をしてエネルギーを消費した時、筋肉は糖を取り込み消費し、脂肪はエネルギー源として燃焼されます。 この過程に関与しているのがAMPK(AMP活性化蛋白キナーゼ)という酵素です。メトホルミンにはAMPKを活性化する働きがあることから、運動疑似効果による脂肪燃焼効果と筋肉を維持する効果が期待できます。
食欲を抑える
メトホルミンは、痩せホルモンとも呼ばれるGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)やPYY(ペプチドYY)という物質の分泌を増やす働きがあることが明らかになっています。このGLP-1やPYYには、脳や消化管に直接働きかけて食欲を抑制する働きがあることから、メトホルミンには食欲を抑える働きがあると言われています。
腸内環境を良くする
メトホルミンは腸内フローラにも良い影響を与え、腸内環境を整える効果があることが多くの研究で報告されています。 腸内環境が整うと、痩せやすく太りにくい健康的な身体を作ることができます。
糖を便中に排出する
メトホルミンには便中に糖を排出する働きがあることを神戸大学が発表し、話題になりました。 糖を排出することから、体内で脂肪が溜まる原因となる糖が減るため、ダイエット効果が期待できます。
メトホルミン自体は安価な薬ですが、肥満改善薬としての需要が高いため、薬価にかなり上乗せしているクリニックもあるので注意してください。
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